朝はパン パンパパン

雨の日は駅の利用者が増え、床も滑りやすくなってちょっと危ない。傘をぶらぶらさせて歩く輩までいるとなおさらだ。
その日、僕は偶然パンのひとと同じくらいのタイミングでホームに着いた。
彼女の定位置のベンチには雨の日の先客がいたため、彼女はパンが入った紙袋を大事そうに持ち、電車待ちの列に並んだ。僕もさりげなくその列に並んだ。
彼女の前には普段見かけない中学生くらいの男の子3人組がいて、雨に負けないくらいの賑やかさだ。彼女は立ったままパンを食べようか食べまいか悩んでいるのか、紙袋を持ち上げたり下ろしたりしている。
その姿が、親におやつを食べていいか聞く子どものようで微笑ましい。